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胎児期水頭症とは

水頭症とその現状
水頭症は、頭や脊髄に存在する脳脊髄液(髄液)の循環が何らかの原因で障害されて、頭の中に余分な髄液がたまる病気です。神経の発生過程の病態によっての起こる水頭症を先天性水頭症といい、胎児期に診断される水頭症を胎児期水頭症と呼んでいます。
近年、胎児超音波診断装置のおかげで先天性水頭症の約55%は、胎内診断されています。また、最近の日本産婦人科医会先天異常モニタリングのデーターベースによると、先天性水頭症は、心室中隔欠損症、ダウン症、口唇・口蓋裂などについで4番目に多い病気となっています。


胎児期水頭症診断の難しさ
胎児期水頭症は、単一の疾患ではなく種々の疾患が含まれています。例えば、脊髄髄膜瘤に合併する水頭症、ダンディウォカー症候群、全前脳胞症、二分頭蓋に合併する水頭症、X連鎖性遺伝性水頭症に代表される遺伝性水頭症、胎児期頭蓋内出血や、トキソプラズマ症やサイトメガロウィルス感染症に併発して起こった水頭症など、多様な基礎疾患が存在します。当然ながら基礎疾患や併発する病態によりその転帰もさまざまです。転帰に影響を与える要素には、治療合併症もあります。全国疫学調査の結果でも、介助無しで日常生活が可能な人が約30%という半面、全面介助を要する方や死亡する方も20%おられました。
胎児期に診断された時に、その児の基礎疾患含め、それ以降の転帰まで含めて正確に診断するのは非常に至難の業なのです。


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